2005年3月 9日
日曜日の話
数日前の話を何故今更書くかというと、その日の体験した”怒り”を急に思い出したからで、「怒り」というカテゴリーをつくろうと思ったくらいそのときは腹が立っていた。
遅い昼ご飯を家の近くのマクドナルドで食べようと思って出かけた。
普段はほとんど混み合うことのない店で、時間も時間だしすぐ食べられるだろうと思って行ったところ、小行列ができていた。
レジは2つ、僕の前には3、4人の人、2列でそれぞれのレジに並ぶのではなく、フォーク状に並んで空きができたらそこへ行く、という暗黙の了解の元、皆は静かに並んでいた。
待つこと数分、背後から推定20歳後半の女が並ぶ。こいつが諸悪の根源だった(この時点でビッチなのはほぼ確定)。
きれいなフォーク状を保っている列を無視し、レジで注文する人と次の番の人の間に並んだ。次の番の人は僕でした。
あからさまな割り込み、そして空気を読めないその態度に腹が立つ。
しかしそれで黙っていただけでは意味がないので、かといって注意して後ろに並ばせるほど僕もその「ほぼ確定」も子供ではないので、それとなく一緒にいた連れ(彼女)に「これはどういう並び方?」と訊いてみる。もちろんそのほぼ確定に聞こえるように。
しかし、ほぼ確定は微動だにしない。もっと聞こえるように、そして背後から指を指して「どういうつもりなんだろう?」と言う。
けれどもそれでも無視です、そいつは。
そうこうしているうちにほぼ確定は「コーヒー」だけを頼み、2階へ消えていった。コーヒーだけだから良いとでも思ったのか。くそったれ。
怒りが収まらないうち、注文をし、僕らも2階席へ、するとやつはのうのうと大きな声で電話中。若干苛ついた口調で指示を出している。
「できる女」をあからさまに演出中。ここで「ほぼ確定」は「確定」へ格上げされる。
鬱陶しいので、その声を聞かないようにしながらマックグランを食べた。でも聞こえてくるんだ、その声は。
今度は猫なで声で違う誰かと電話中。これも仕事の話らしい。「かわいげのある女」を過剰に演出中。
「確定」のせいで僕の舌は味覚という機能を完全に失う。
他方では中学生男子2人が席を立ち帰ろうとしている。トレイを持って僕の後ろを通る。そのときポテトの袋が僕の肩を伝って床に落ちる。
中学生男子1「あ、落ちたよ」
中学生男子2「いい、いい。行こう」
少年は引き金を引いてしまった。僕は落ちたポテト(S)の袋を片手に、ゴミを片づけている少年たちのもとへ向かう。
いろいろ堪えつつ「拾いな」とだけ言い、ポテト(S)の袋をゴミ箱へ入れる。ここで自分に制御が聞かなくなっていることに気づく。
ゴミ箱の蓋を殴るように開けてしまい、激しい音が店内に響き渡る。しかも捨てたのは燃えないゴミのゴミ箱。
沸騰した血は急速にそのベクトルを換える。怒りから恥へ。
早く店を出たい、そう思って向かいに座る連れを見るとアップルパイをゆっくり食べている。「食べる?」
食べたくない。何でもいいから早くしてくれ、とうつむきながら思う。
それから店を出るまで5分以上かかり、その間僕はずっと下を見ていた。
すまない少年。お前の行動も最低だが、もっと最低な確定女がいたんだ。
少年に当たった訳じゃない。ただお前が引いてはいけない引き金を引いてしまっただけなんだ。




